妻有そば: 最強の乾麺
この鴨ブログをスタートしてから早くも3週間ほど経ちましたが、極めて重要なトピックにまだ触れていないことに気づきました。それは、鴨鍋の締め方についてです。
独断ですが、鴨鍋に最もマッチする締めの方法は、冷たい蕎麦を温かいつけ汁で食べるという、まさに蕎麦屋の鴨せいろと同じスタイルです。うどんや雑炊もいいのですが、この蕎麦の食べ方こそが鴨鍋ならではの醍醐味であり、鴨鍋をちょっと特別な存在たらしめる要因なのではないかと考えています。
それでは、どんな蕎麦を使えばいいのか。最高級の蕎麦はやはり蕎麦の名店で供される手打ちの生麺でありますが、それを入手して家庭で日常的に使うのは少々難儀です。圧倒的に手軽なのは乾麺なのですが、乾麺の蕎麦は一般的に、生麺に比べて風味、香り、食感ともにだいぶ劣ってしまいます。鴨鍋をするたびに、いちいち家で蕎麦打ちをするというのも、それが趣味とかでなければ現実的ではありません。
しかし、乾麺がすべてダメかというと全くそんなことはなく、非常に美味しい乾麺の蕎麦というのも存在します。個人的に最高だと思うのが、新潟県十日町市にある玉垣製麺所が提供する「妻有そば」です(「つまりそば」と読みます)。
これはいわゆる「へぎそば」の一種で、つなぎに布のりという海藻を使っていることで、この驚くほどの強いコシと極めて滑らかなのどごしを実現しているのだそうです。麺はやや細めで、鴨のつけ汁との相性は抜群といえます。リアル店舗なら成城石井やクイーンズ伊勢丹、インターネットなら楽天やAmazonなどで手に入ると思います。
鴨鍋のスープは、少々煮詰まったとしても、蕎麦のつけ汁にするにはまだちょっと薄いケースが多いと思います。だしと醤油を足す必要がありますが、蒲田醤油のだし醤油があれば、味が一発で決まります。
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