鴨鍋スタイル

家で鴨鍋

最高の塩を求めて終わりのない旅をするのは

以前、醤油は凝りだすときりがないというエントリーを書きましたが、醤油以上にきりがないのが、最も基本的な調味料といえる塩ですね。

1997年に塩の専売制が終焉を迎えて以来、様々な産地のありとあらゆる種類の塩が容易に手に入るようになりました。それまでドミナントだったいわゆる食塩と呼ばれる精製塩は、何十年も前の導入当時はコストメリットや安定供給、衛生面といった要因から時代の要請に応えていたのだと思いますが、いかんせん純度が高すぎて味の面で劣ることが問題でした。ただ焼いただけの肉や野菜に塩をひと振り、といったシンプルな食べ方の場合、塩の旨さの差が歴然と感じられると思います。

塩を選ぶ基準としては、「その土地の料理にはその土地の塩が合う」という原則があると思います。しかしながら、料理ジャンルに合わせて世界各地の塩を何十種類も集めるというのは現実的ではありません。家庭においては、せいぜい2, 3種類くらいの塩を用途に応じて使い分けるというのが理想的ではないでしょうか。それが趣味でもない限り、最高の塩を求めて終わりのない旅をする必要もないのです。

塩味が料理の味そのものを決定づけるようなレシピの場合、個人的に最も使いやすく旨い塩だと思うのが、フランスはゲランドの塩です。結晶タイプと顆粒タイプの2種類を常備しています。鴨のローストなんかには最高のマッチングなのではないかと感じています。

また、国内勢では宮古島雪塩(顆粒タイプ)と石垣の塩を愛用しています。いずれもまろやかな旨味を持ち味とし、和食全般に適していると思います。どちらも比較的入手しやすいですが、雪塩は沖縄出張のときに、石垣の塩は近所のデパートの沖縄物産展で造り手の方から直接買いました。まだ試したことないですが有名な粟国の塩にも興味あります。

塩を大量に必要とするレシピや、塩そのものが味の決め手とならない場合は、コスト効率を考えてあまり高価でない塩を用いるのが得策です。こうしたケースでは、おなじみの伯方の塩が非常に使えるので、常備しておくといいと思います。

宮古島雪塩 顆粒タイプ テーブルソルト 110g

宮古島雪塩 顆粒タイプ テーブルソルト 110g

オーシャンカンパニー 石垣の塩 200g

オーシャンカンパニー 石垣の塩 200g