鴨鍋スタイル

家で鴨鍋

みやじ豚BBQに行ってきました

湘南の豊かな自然の中でストレスフリーに育てられた「みやじ豚」。今日は、市場では流通していない巷で噂のみやじ豚と厳選食材を存分に楽しむという趣旨のパーティに参加してきました。

生産者の宮治さんは大学の同窓生でもあり、一次産業において生産から生活者に届けるまでを農家が一貫してプロデュースするモデルを確立し、かっこよくて・感動があって・稼げる3K産業にする活動を推進されている、まさにヴィジョナリーなお方です。

みやじ豚を食べるのは本当に久しぶりでしたが、さっぱりしているのにものすごく旨味のあるジューシーな脂の美味しさにノックアウトされそうになり、あやうく自分が豚になるところでした。

宮治さんによると、シンプルに岩塩と胡椒だけで味付けするのが一番美味いのだそうです。岩塩を使う最大の理由は塩味のまろやかさにあるとのこと。たぶん豚肉の重厚さとの相性がいいのだと思います。

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野菜も新鮮かつ味が濃くて美味しいです。

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やぎがいる果樹園の中に会場があります。

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やぎとの対話。

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みやじ豚BBQ、月に1度のペースで開催されていて少人数でも参加できるみたいなので、とてもおすすめです。

ゲランドの塩がいかに旨いかがよくわかる料理

前回のエントリーでは美味しい塩について取り上げました。今日はその続きで、特に重宝しているゲランドの塩について考察したいと思います。

いい食材をシンプルな方法で調理し、美味しい塩で味付けすれば、素材の味を生かしたごちそうのできあがりです。例えば、旬の野菜をいろいろ蒸して、香り高いオリーブオイルとゲランドの塩を振りかけるといった具合です。いい塩は素材の味を最大限に引き出してくれます。

私がよくお世話になっている近所のバル(鴨肉の仕入先でもあります)では、月に1回、無角和牛を一頭買いして、極上のステーキを提供しています。様々な部位の塊を、低温の油でじっくりと時間をかけて火を通した後、グリルパンで表面を一気に焼いて仕上げます。味付けは最後に振るゲランドの塩のみです。最高の素材と最高の塩が組み合わされることで、マリアージュなんてもんじゃない化学反応のようなエクスペリエンスがもたらされています。

付け合せのフレンチフライもゲランドの塩で味付けされていて、とても美味しいです。ちなみに、個人的に一番好きな牛肉の部位はイチボです。

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セルマランドゲランド ゲランドの塩(顆粒) 250g

セルマランドゲランド ゲランドの塩(顆粒) 250g

最高の塩を求めて終わりのない旅をするのは

以前、醤油は凝りだすときりがないというエントリーを書きましたが、醤油以上にきりがないのが、最も基本的な調味料といえる塩ですね。

1997年に塩の専売制が終焉を迎えて以来、様々な産地のありとあらゆる種類の塩が容易に手に入るようになりました。それまでドミナントだったいわゆる食塩と呼ばれる精製塩は、何十年も前の導入当時はコストメリットや安定供給、衛生面といった要因から時代の要請に応えていたのだと思いますが、いかんせん純度が高すぎて味の面で劣ることが問題でした。ただ焼いただけの肉や野菜に塩をひと振り、といったシンプルな食べ方の場合、塩の旨さの差が歴然と感じられると思います。

塩を選ぶ基準としては、「その土地の料理にはその土地の塩が合う」という原則があると思います。しかしながら、料理ジャンルに合わせて世界各地の塩を何十種類も集めるというのは現実的ではありません。家庭においては、せいぜい2, 3種類くらいの塩を用途に応じて使い分けるというのが理想的ではないでしょうか。それが趣味でもない限り、最高の塩を求めて終わりのない旅をする必要もないのです。

塩味が料理の味そのものを決定づけるようなレシピの場合、個人的に最も使いやすく旨い塩だと思うのが、フランスはゲランドの塩です。結晶タイプと顆粒タイプの2種類を常備しています。鴨のローストなんかには最高のマッチングなのではないかと感じています。

また、国内勢では宮古島雪塩(顆粒タイプ)と石垣の塩を愛用しています。いずれもまろやかな旨味を持ち味とし、和食全般に適していると思います。どちらも比較的入手しやすいですが、雪塩は沖縄出張のときに、石垣の塩は近所のデパートの沖縄物産展で造り手の方から直接買いました。まだ試したことないですが有名な粟国の塩にも興味あります。

塩を大量に必要とするレシピや、塩そのものが味の決め手とならない場合は、コスト効率を考えてあまり高価でない塩を用いるのが得策です。こうしたケースでは、おなじみの伯方の塩が非常に使えるので、常備しておくといいと思います。

宮古島雪塩 顆粒タイプ テーブルソルト 110g

宮古島雪塩 顆粒タイプ テーブルソルト 110g

オーシャンカンパニー 石垣の塩 200g

オーシャンカンパニー 石垣の塩 200g

料理に使う酒

料理に使う酒については、飲んで美味しい日本酒であれば基本的になんでもいいと思います。結構、量を使うのであまり高価でないものがよさそうです。高い酒はそのまま飲みましょう。

大吟醸は味的にもコスト的にも料理用には向かないようです。また、醸造アルコール添加(アル添)の是非などについては専門外なのでよくわかりませんが、普通に飲んで旨ければ大丈夫なのではないでしょうか。

スーパーで売っている料理酒には酒税対策のため塩を添加して飲めなくしたものがよくありますが、これはあまり料理の味付けにいい影響を与えないようです。余分な塩分も加わって塩加減を狂わせますし。どこでも手に入るナショナルブランドでは、例えば宝酒造などは塩分の入っていない「料理のための清酒」というのを出しており、料理に適していると思います。純米バージョンというのあります。

拙宅では、以前のエントリーで紹介した福来純本みりんを造っている白扇酒造の花美蔵という料理用純米酒を主に使っています。普通の飲む用の酒よりも長期熟成させることで、旨味成分であるアミノ酸を増しているそうです。同様のプロダクトはいろいろな酒造メーカーから出ていて、大木代吉本店の「こんにちは料理酒」なんてのも有名ですね。

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鴨鍋イベント、企画中です。

拙ブログを始めて早くも約1ヶ月が経とうとしています。ご愛読いただいている皆様には心から感謝いたしております。

家庭における鴨鍋のエバンジェリング活動を推進する上で、ブログだけではお伝えしきれないことも多々あり、このたびリアルイベントを開催する運びとなりました。

会場を提供してくださるお店で打ち合わせをしたのですが、メニューに紅茶鴨という文字を見つけたので、さすがにそれを食べないわけにはいかず堪能してまいりました。美味しい日本酒とのマリアージュが至福でありました。